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アイノとアルヴァ 2人のアアルトフィンランド━建築・デザインの神話@世田谷美術館

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少し前のことですが、先月23日のこと。
豚丼砧公園に行った日。

tokyosora.hatenablog.com

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この日の本命は、世田谷美術館で開催中の『アイノとアルヴァ 2人のアアルトフィンランド━建築・デザインの神話』展を見に行くことが目的でした。
以前、東京ステーションギャラリーで見たアルヴァアアルト展を今度は、最初の妻アノイを絡めての展覧会です。

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アイノ・アアルトも建築家で、夫アルヴァよりも早くに建築家としての実績がありました。
やがて、2人は結婚して、さらに2人で数々の建築を設計していきます。
なんか、2人の愛の結晶を見ている感じで、公私ともにいい関係だなと思いました。
一部撮影可のところがあったので、紹介します。

 

f:id:hiro-jp:20210323152239j:plainアアルトハウス模型
1934年、アイノとアルヴァは、ヘルシンキの郊外ムンッキニエミのリーヒティエ通りに、ほとんど手つかずの自然に囲まれた土地を購入した。
そこに、二人が設計したのが自宅兼事務所としたアアルトハウスとして知られる建物である。
1936年8月に完成したこの建物は、シンプルな自然の素材を用いて、モダニズム建築の形式的な特徴をより柔らかな形で表現している。自宅と事務所という二つの機能は外観にもはっきりと見て取ることができる。ほっそりとした事務所棟は、白い塗装を施すことにより軽やかに表現されたレンガ造り。住宅部分の外装には、落ち着いた色合いの板材が用いられている。道路側から見た建物は質素で閉じた印象を与えるが、玄関のアプローチは、つる草と天然石によるスレートのゆるやかな階段によって構成され、落ち着いた趣のある柔らかさが与えられいる。
建物内では、引き戸と数段のステップが、家族のリビングルームと事務所エリアを分けている。
建物の構造は一部煉瓦造で、鉄骨の柱が使われ、水平部材は鉄筋コンクリート造である。2階床材は断熱性能を有する軽量コンクリート、平らな屋根部分は鉛入りのアスファルトシートで防水し、仕上げは海砂利を使用している。
アルヴァは、アイノの死後も1976年にこの世を去るまでこの家に暮らし、その後も家族によって長く使われ続けた。現在は、「建物保護法」による保護を受け、アルヴァ・アアルト財団が所有し、近年は一般に公開されている。

 

f:id:hiro-jp:20210323152332j:plainアルテックのショップ

 

f:id:hiro-jp:20210323152349j:plainマルミ空港旅客ターミナルのインテリア。
ヘルシンキのマルミ空港は1936年に建設され、1952年に新たな空港が出来るまで、フィンランドの主要な空港だった。その旅客ターミナルの待合室とレストラン、待機ラウンジ調度品が1938年にアルテックに依頼された。デザインはアイノが担当し、その死後は、アルテックのアートディレクターを務めたマイヤ・ヘイキンヘイモが水彩により美しいスケッチを多数描いている。このプロジェクトは、第二次世界大戦の影響で中断されたため2期に分けて行われた。
第1期の1938年は、アルテックの定番モデルのソファ、椅子、テーブルによって待合室のインテリアが構成された。
1947年に完成した第2期の仕事は空港内レストランのインテリアのデザインである。アイノがコンセプトを、ヘイキンヘイモが実務を担当しており、野心的なその仕事は、当時のインテリアデザイン界に大きな影響をもたらすものだった。

 

f:id:hiro-jp:20210323153357j:plainニューヨーク万国博覧会フィンランド
1939年のニューヨーク万国博覧会では、フィンランドは独自のパビリオンを建設する予算がなく、既存の建物を利用することが条件だった。
当初、アイノとアルヴァは興味を持てずにいたが、結局、設計競技にアルヴァが2案、アイノが1案提出し、この3案が1等から3等を独占した。実際の設計で二人は、3案を融合させながら全体の形を整えていった。
アイノとアルヴァが目指したのは、主催者から割り当てられた既存の四角い建物から、その内部空間における直角の要素を消していくことだった。二人は、その解決策として前傾しながらうねる高い壁を空間の片側に建て込み、その対向にレストランを配置することをなく計画した。こうして二つの要素のファザードを対比させることで、ドラマティックで緊張感に満ちた空間を得ることに成功した。


そのうねりを再現したものです。


展覧会はもちろんよかったですが、世田谷美術館の建物自体も雰囲気があり見どころもありました。それは、またの機会に。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
アイノとアルヴァ 2人のアアルトフィンランド━建築・デザインの神話
世田谷美術館(2021.3/20〜6/20)

www.aino-alvar.com

 

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