パビリオン・トウキョウ2021━其之弍━からの続き
Global Bowl<平田晃久>
このお椀のような形のパビリオンは、通り抜けたり座ったりすることができます。様々な人たちが通り抜けることのできる、孔だらけのパビリオンは、内外の境界をほどきつつ結ぶ、反転する幾何学でできています。つまり、都市の中に小さな閉域をつくりながら、同時に外側とつながるのです。国連大学前の敷地は、隣接する公開空地と湾曲する青山通りが作り出す、都市の巨大なポイドが感じられる場所です。このパビリオンは観測装置のように、このポイドのへそような位置に置かれます。
木材を三次元カットして組み合わせる、日本の最新技術を生かした建築が、力強い物質感と工芸品のような緊張感を持って立ち上がり、都市の中に様々な文脈を引き寄せる、孔のような場所が生まれるでしょう。
また、この設置場所は、パビリオンのもつ「多様なものが存在する」というテーマとも共通します。
中を見ると、普通では考えられないねじれのある切り方をしているので、不思議な感じです。
となりの都民の城(旧こどもの城)にもパビリオンがあります。
ストリートガーデンシアター<藤原徹平>
プロジェクトがスタートした2018年当初、演劇のルーツとして野道の歴史に着目し、「劇場のような道」というテーマでパビリオンを設計・構想していました。しかし、新型コロナウ居ウイルス感染症による世界の急激な変化に伴い、プランを一新させました。江戸から脈々と受け継がれてきた園芸文化を東京のレカジーとして提示する「植物と人のための劇場」をつくることにしたのです。
出来上がったパビリオンは、木組と植物が複雑に絡み合った姿をしています。「植木梁」と名付けられた植木鉢を載せた梁は、構造体でまおり、植物の居場所をつくる小さな建築であり、人が都市で腰を休めるファニチャーでもあります。「植木梁」には、植木鉢が多数出演する他、野菜や雑草や花やハーブなど様々な植物が植えられています。
青山通りをこの角度で見るのは、新鮮です。
植木梁。
いくつか花が咲いています。
この時は、展示時間ギリギリだったので、この日はこれで終わります。
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