パビリオン・トウキョウ２０２１━其之参━からの続き
日曜日のこと。
いよいよ、パビリオン・トウキョウも今週末で終わりになるので、残りの３ヶ所のうち、２つ行ってきました。
まずは、旧浜離宮恩賜庭園の水明に行きました。
最後に旧浜離宮に行ったのは、某研究会の見学会以来です。
水明＜妹島和世＞
「浜離宮は水とともにある庭園と言えると思います。その風景に現代を表すような水を足してみたいと考えました。曲水は、遠くから見ると留まっているように見えます。でも、近づいて見ると静かに流れていることに気づきます。このゆっくりとした水は、過去、現在、未来のつながりを表しています。」
妹島和世がこたわったのは、歴史と現代を同時に感じられる場所にパビリオンをつくることでした。浜離宮恩賜庭園は、潮入の池とふたつの鴨場をもつ江戸時代の代表的な大名庭園です。妹島は汐留の構想ビル群を背に広がるこの伝統的な庭園を「歴史と現代という東京のふたつの側面にふれることができる場所だ」と確信し、多様な水場をもつ庭園に合わせて曲水をイメージしたパビリオンを設計しました。
鏡面の水路に浅く張られた水は、空や周囲の風景を映してきらきらと輝きます。設置されたのは、明治初期に整備された迎賓館「延綾館」があった場所です。タイトルの「水明」は、澄んだ水が日や月の光で美しく輝く様子を示す言葉です。東京のこれまでを映しながらも常に変わり続ける水面から清らかな未来を想像できるように、という期待が込められています。
せっかく来たので、少し園内をぶらぶらします。
富士見山から汐入の池を望む。
次は、渋谷区役所第二美竹分庁舎のオプリタレーションルーム＜草間彌生＞に行きました。
オプリタレーションルーム＜草間彌生＞
「たとえば、身体じゅうに水玉をつける。それから、バックもすべて水玉模様にしていしまう。それがしセルフ・オプリタレーション（自己消滅。あるいは、馬に水玉をいっぱいつけて、バックも水玉にすると、馬のフォルムが消えて水玉と同化してしまう。馬の塊が永遠なものに同化していく。そうすると、私自身もオプリタレイトする。」
床、壁、家具すべてが真っ白に塗られた部屋に、鑑賞者が色とりどりのシールを貼っていく参加型のインスタレーションです。会場を通して水玉で埋め尽くされ、次第に部屋が「消滅」されていきます。
「セルフ・オプリタレーション」とは、草間彌生にとって１９６０年代からの長年のテーマです。水玉や身体や空間を覆うことで、自身の身体も他者もすべてが水玉の中に消滅していきます。
オプリタレーションルームは、大きく分けてキッチン、リビング、和室の３部屋に分かれています。
この水玉を来た人が貼って行ったのかと思うと、すごい量です。
まさに水玉に同化していく感じです。
キッチン
リビング
和室
床の間
そして、ビックリしたのが、草間彌生さんが９２歳ということが驚きました。
おまけ
旧浜離宮庭園で水飲み場があったので、虹をつくってみました。
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