tokyo.sora(Δ版)

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旧三井文庫第二書庫

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三井文庫第二書庫【品川区豊町1ー16ー23】
設計:山口孝吉
竣工年:1922年(大正11)
改修:1926年(大正15)
Photo:2021年11月


先週の文化の日のこと。
秋の品川区文化財一般公開で、旧三井文庫第二書庫が公開されたので行ってきました。
この建物がある文庫の森一帯は、、熊本藩の分家熊本新田藩の下屋敷であったが、のちに本家の所領となり戸越屋敷と整備された。
その後、1890年(明治23)、三井財閥の所有となり、三井文庫が設置されることとなり、平家の事務棟と3階建ての同形の書庫2棟が建てられた。
事務棟と第一書庫は、1918年(大正7)、第二書庫は1922年(大正11)に完成した。
これらの建物を設計したのは、東京帝国大学営繕課長の山口孝吉です。
その後、建物は戦後に財閥解体により、国文学研究所に利用され、さらに国文学研究所の移転の伴い、品川区が習得して、現在に至ります。
現在は、文庫の森として品川区が管理しているので書庫としてではなく、防災備蓄倉庫として使っているので、書庫の柱がそのまま残して使われています。
この建物は、日本における壁式鉄筋コンクリート造建物の現存最古のものと見られる点で、貴重なものです。
竣工後の翌年、関東大震災が起きましたが、被害がないにも関わらず、窓を市松模様状に塗りつぶすなど、より一層の防火対策をしています。

 

f:id:hiro-jp:20211103154941j:plain外壁は、タイル張りのように見えますが、実はモルタルをタイル風に仕上げていて、目地が東京駅でも使われている覆輪目地になっていて、書庫なのに、簡素ながらも美しく仕上がってます。

 

f:id:hiro-jp:20211103153254j:plain竣工当時の三井文庫第一書庫

 

f:id:hiro-jp:20211103154220j:plain国文学研究所遠景

 

f:id:hiro-jp:20211103152650j:plain入り口

 

f:id:hiro-jp:20211103153121j:plain書庫として使われていた名残り。

 

f:id:hiro-jp:20211103153827j:plain展示用として、棚もありました。

 

f:id:hiro-jp:20211103154257j:plainライティングデスク
ちょっとした書き物が出来るような工夫もあります。

 

f:id:hiro-jp:20211103154325j:plain通常の状態

 

f:id:hiro-jp:20211103153943j:plain2階へ通じる階段。
研ぎ出しで、仕上げていて、蹴上が低く、踏面が広いという登りやすい階段になっています。

 

f:id:hiro-jp:20211103152907j:plain階段を横から見ると、柱の上部中央に三井のマークがあります。

 

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書庫という実用的な建物ながらも、見どころが満載で、財閥の力を感じさせる手間のかかった建物です。

 

 

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