有時庵【 品川区北品川4-7-1】
設計: 磯崎新
竣工年:1992年(平成4)
Photo:2019年3月
品川・御殿山庭園にある有時庵です。
基本的には非公開ですが、年に何回か公開されます。この時は、御殿山さくらまつりの時に行きました。
「面の力強さと女性的な曲線が合体したマチエールのおもしろさ」をコンセプトとし、伝統と革新を融合した茶室である。
外観は円と方形からなる幾何図式を想起させ、従来の数奇屋の木と土によるざっくりとした風合いとは全く趣を異とし、鉛とステレンスの複合版による真円形の屋根に同心円の土庇、一見大理石のようなライムストーンを石垣に積んだ壁面、ステレンスの躙り口、これらの皇室で冷たい感じのする人工素材をあえて組み合わせることにより、個々の素材的効果を引き出し、暖かみと緊張感を融和させる形式にデザインしたことで、従来のパターンを離れた現代性を醸し出している。
この角度で見るとなんだかよくわかりませんが、躙り口です。
チタニウムの壁です。
中は一見すると斬新なようで、ちゃんと伝統も重んじています。
床の間
有時庵の一番の個性とも言える場所だる、台目に満たない床の壁は他に例を見ない鉛板張りで、深いグレーの壁面は薬師寺檜古材の床柱と共に重厚な雰囲気を残しながらも薄作の木曽栗板の間地板と溶け合うようになっています。
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